食費節約に必要なのは〈達成できる予算〉である。
食費節約のために、安い食材中心の食事にしたり食べたいものを我慢をしていませんか?我慢や食材での調整は、ストレスや欲求がたまり、結果的には食費が膨れ上がることも。
食費節約を長期的に行うためには、予算設定をはじめとする仕組みづくりが重要です。

年間15万円以上の食費削減を達成したにぼしが、食費節約につながる〈達成できる予算の立て方〉を解説します。
達成できる予算の立て方は4step。
- 1か月間だけ家計簿に挑戦する
- 他の指標と比較する
- 食費に含める項目を明確にする
- 予算は想定した額に世帯人数×1,000円を上乗せする
この記事を読んで実践すると、予算設定に失敗せず、確実に食費節約ができます。
予算の立て方をマスターして、食費節約に一歩前進していきましょう!
Contents
食費節約に予算設定が必要な理由

ここだけの話ですが、予算設定しなくてもある程度の管理はできます。
予算設定は、適切な家計管理に役立つと同時に、以下3点の効果が得られます。
- 将来への不安が和らぐ
- 無駄遣いを防ぐ
- 消費行動に目を向けられる

何も考えず記録していると、月によって金額が大きく異なり、生活に必要な金額の把握が難しい。
予算を設定し、利用できる金額を意識することで、月ごとの変動が小さくなり本当に必要な金額が分かります。
食費だけでなく、すべての項目も予算設定ができれば、ひと月生活するために必要な金額を把握できるため、将来への不安を和らげることができます。

予算設定することで、目指すべきゴールが明確となり、無駄遣いが減ります。
厳しい予算設定ではなく、すこし無駄遣いしてもいい程度の金額設定がおすすめです。

ストレスは節約の大敵!極端に切り詰める生活は、長期的な節約には不向きだよ。

予算を設定すると、日々の買い物金額に気が向くようになります。
買い物が終わった後に、金額を再度確認するだけでも家計の改善に効果的です。
【買って終わり】から、【買った後に振り替える】生活に。
自分の行動が変わる予算設定。一度挑戦してみましょう!

意志の力だけで節約を継続することは、かなり難しい…。予算の設定をするなど、様々な仕組みの力を借りよう!
達成できる予算の立て方

予算は適当に立てると長続きしません。
節約したい一心で無理な設定にすると開始早々に予算オーバーになり、途中で投げ出す原因となります。
節約は長期戦!
自分に合った予算を見つけるために、以下に説明する手順をしっかり踏んで予算を立ててみましょう。
- 1か月間だけ家計簿に挑戦する
- 他の指標と比較する
- 食費に含める項目を明確にする
- 予算は想定した額に世帯人数×1,000円を上乗せする

予算設定をしてもうまくいっていない人は、予算の立て方を見直してみよう!

家計簿が面倒な人も、大体の食費額を把握するため、1か月間だけ家計簿に挑戦してみましょう。
食費項目だけ記録する場合は、家計簿を利用しなくても大丈夫。
- スマホ内のメモ帳
- ルーズリーフ
- ノート
- Excel など
身近にある記載できるものに、【日付】【金額】【おおまかな用途】を記録し、1か月分の合計金額を算出します。

1か月間の食費総額が分かったら、様々な指数と比較してみましょう。
現状の食費が使いすぎかどうかの判断基準になります。
- 全国平均(世帯人数別)と比較する
- エンゲル係数で計算する
- 収入割合で計算する
上記以外にも様々な指標はありますので、興味があるものと比較してみましょう。(下記の指標は外食費込みです。)
全国平均(世帯人数別)と比較する
以下の表は、世帯人数別の食費平均額です。
世帯人数 | 1ヶ月あたりの食費平均額 |
---|---|
1人 | 38,257円 |
2人 | 66,543円 |
3人 | 78,155円 |
4人 | 87,071円 |
5人 | 94,673円 |
6人以上 | 109,387円 |
表の数値は、総務省の家計調査から引用しています。
家計調査は、全国約9千世帯を対象として、家計の収入・支出、貯蓄・負債などを調査するもので、毎月行われています。
世帯人数別以外のデータもあります。
自分に合った平均値を【世帯人数別・地域別・年収別で紹介】を参考に、探してみましょう。
参考 : ≫食費の平均額を世帯人数別・地域別・年収別で紹介
エンゲル係数で比較する
エンゲル係数とは、家計の消費支出に占める食費の割合のこと。
エンゲル係数が高ければ高いほど、食費にお金がかかっている証拠です。
エンゲル係数の計算方法
エンゲル係数(%)= 食費 ÷ 消費支出 × 100
エンゲル係数も平均値が算出されています。
世帯人数 | 消費支出総額 | エンゲル係数 |
---|---|---|
1人 | 150,506円 | 25.4% |
2人 | 245,278円 | 27.1% |
3人 | 284,334円 | 27.5% |
4人 | 315,402円 | 27.6% |
5人 | 336,009円 | 28.2% |
6人~ | 358,810円 | 30.5% |
平均 | 233,568円 | 27.0% |
【step1で記録した食費】÷【1か月間で使った金額】×100=あなたのエンゲル係数(%)
算出されたエンゲル係数と、世帯人数別のエンゲル係数を比較してみましょう。
1か月で使える金額をもとに、平均的な食費を知りたい場合は,以下の計算式で算出できます。
食費₌消費支出×エンゲル係数(%)÷100
実際に計算すると…
【例】25万円の支出がある3人暮らしの場合
全国平均のエンゲル係数から算出した食費の平均値は、
250,000円 × 27.5 ÷ 100=68,750円
現在の食費が多いかどうかの判断するため、一度計算してみましょう。
食費の割合を収入から算出する
食費を収入から計算してみましょう。
食費の割合の理想値は収入の15%程度
家族の年齢や、世帯人数によって必要額は異なりますが、多くても20%以内。他の用途にかけられる費用が減るため、適切な食費を見極める必要があります。
【例】手取り月収30万の場合
300,000円×15~20(%)÷ 100 ₌ 45,000~60,000円
世帯人数や収入額によっては、1人当たりに使える額が大きく異なる方法です。複数の方法と比べて、自分に合った指標を参考に、1か月の予算を設定してみましょう。
指標と比較して、自分に合った予算がある程度固まったら、食費に含める項目を整理します。
食費に含める項目はあらかじめ決めていますか?
- お酒や嗜好飲料
- お菓子
- 友達と遊んだ時のランチ代
- 家族と遊びに行った際のご飯代
- 昼食のご飯代 など
上記のような項目は、食費・お小遣い・レジャー費など、どの項目で管理するか決めておきましょう。
- 食費に含める項目
- 食費に含めない項目
- 外食費と食費を分けて管理するかどうか
- レジャー費と外食費の境目 など
食費や外食費に含める項目をあらかじめ決めておくことで、食費の管理が簡単になります。

グレーゾーンをなくそう。使途不明金が多くなると、節約しにくくなるよ。
step1~2で予算がある程度決まり、step3で食費管理の仕組みを整えました。
最後は予算の微調整です。
設定する予算が達成可能な数字になるように、初月は世帯人数×1,000円を上乗せして、予算設定します。
余裕で達成できた場合は、次月以降上乗せした金額を取っ払ってOK!一段階進んだスライド式家計簿にも挑戦してみましょう。
予算設定で注意すべきこと

予算設定の仕方について解説しました。
次に予算設定で注意すべき点を3つ紹介していきます。
- 無理のない予算設定にする
- 調味料・米・嗜好品の購入を想定しておく
- 食費・外食費の選別は明確に
余裕のある額を設定していますか?
無駄がない予算設定は、節約できない原因となります。
- 安い食材ばかりの食卓になる
- 食べたい料理が作れない
食費の節約は、日々の生活満足度に直結します。
節約を意識しての厳しい予算設定は、安い食材中心の生活になるなど、ストレスがどんどん蓄積することに。
ストレスがたまると…
- 外食や惣菜の頻度が増える
- 遊びに出かける
- ストレス買いする
食費の切り詰めは、節約ではなく支出を増やします。余裕を持った予算設定にしましょう。

予算を意識した家計管理に慣れてきたら、設定金額を徐々に下げていってもOK!
予算設定をしても守れない人は、ストック類の購入費用が含まれているか確認しましょう。
調味料や米は必需品であるため、あらかじめ予算に含めておきます。
お酒・ジュース・お菓子については、
- 必需品なら食費
- 嗜好品ならお小遣いなど
ルールをあらかじめ決めておきましょう。
全てを必需品とすると、食材購入の妨げになるためしっかり取捨選択してください。
【例】お酒・ジュース・お菓子を必需品とする場合
- ビール1ケースは必需品、超えた分は嗜好品。
- 子どもの分は必需品、コンビニで買った分は嗜好品。
- お酒のあては嗜好品 など
上記は例なので、家庭に合わせて設定してみましょう。

我が家では、子供のお菓子は食費。スイーツやあて、大人が食べるお菓子はお小遣いから出すことにしているよ!
食費に外食費を含めていますか?
step2で比較した指標は、外食費込みの金額です。
私のおすすめは、食費・外食費を別にして、それぞれ予算設定・管理する方法です。理由は、外食費がかさんでも、日々の食事に影響が少ないから。
しかし、分けて管理する方法は、外食費と食費の線引きが難しい…。
- 惣菜
- デリバリー
- 宅配食
- ストック など
管理が面倒な人は、まとめても問題ありません。
まずはしっかり予算を立てること、予算を意識することから始めてみましょう。
1か月の食費管理ができたらスライド式家計簿の導入を
予算設定は食費節約だけでなく、毎月かかる費用を把握するためには、必要不可欠なものです。
ただ予算を設定すればいいわけではなく、自分に合った予算設定が大事になります。
達成できる予算設定の方法を4stepで紹介しました。
- 1か月間だけ家計簿に挑戦する
- 他の指標と比較する
- 食費に含める項目を明確にする
- 予算は想定した額に世帯人数×1,000円を上乗せする
予算設定して家計管理をはじめた初月は、節約ではなく以下の2点ができればOK!
- 予算を意識して生活すること、
- 達成感を味わうこと
予算内での生活に慣れてきたら、次の段階である【スライド式家計簿】に挑戦してみましょう。
予算設定や仕組み作りは、食費節約へ遠回りに見えますが、最も大事な行程です。
食費年10万円以上の節約に向けて、頑張っていきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
食費節約に関する疑問・質問、この記事に対する感想があればコメントいただけると嬉しいです。